~訪問先で思うこと~
私たちは、利用者さんのお宅に訪問して介護を行います。色々な家庭環境や家族の働き方や家族構成などさまざまです。世間でよく問題になるのが「50代の独身の息子と80代の母親の介護」です。そこで問題になっているのが息子による介護放棄や虐待です。しかし、日中は仕事をして疲れて帰宅後、慣れない介護を一人で抱え込んで、相談する人や助けを求める人も居ないと心病んでしまうのも当然なことと思います。たまたま、悲しい結果になってしまった事がニュースに取り上げられてしまいます。
しかし、ケアマネをはじめ、親身になって、ご本人、家族を取り巻く環境を考えたケアチームで介護にあたる事でニュースになるような事は防げると思うし防ぎたいと思います。
私たちが、訪問しているケースでは、とても心温まるケースが多くあります。
中でも、最近のケースで、末期がんで寝たきりのお母さんの介護を担う息子さんのケースです。末期がんの為、日中の排泄はオムツを利用、日中はヘルパーや看護師、訪問入浴で清潔が保たれていますが、夜間や朝方は息子さんにより、オムツ交換、お母さんの洗濯物や食事の介助も息子さんが仕事の合間に行ってみえます。大好きなおやつも「今日は好きな煎餅をかってきたよ」とか「今日は仕事で時間が取れなくっておやつをあげれなくてごめんね」と優しく声をかけてみえます。病気の心配事は看護師と訪問診察で環境整備やお母さんの身体の身体拭き、オムツ交換、汚れてしまった服やシーツ交換はヘルパーや訪問入浴で行う事で、介護の負担が軽減され、お母さんも日中気持ちよく生活されています。たまに、息子さんに会う事があると、介護に対しての労いの言葉や、困りごとの確認をして些細な事もケアマネに報告してチーム内で共有し解決していくことで、息子さんも介護の負担が軽減され、今まで同様に優しい息子さんの介護で終末期が迎えられたらとてもうれしく思います。
私たちは、利用者さんと介護を担う家族、知人・友人とも会話をして、一人ぼっちにしない・一人で抱え込まない介護ができるように訪問していきます。
目に見えない成果とやりがい
ケアシスに入社し9年目になるFです。
ケアシスで働く前は、介護の知識、経験は全くなく、通所サービスの仕事をしながら、介護福祉士の資格を取得しました。
現在、訪問介護(ヘルパー)の仕事を始め5年が経ち、通所リハビリおあしすと兼務しています。
最近では、援助中に利用者様の状態についてご家族と話をしていた時、「Fさん、違いが分かるの?ベテランになってきたわね!」と言われ、とても嬉しかったです。
また、私がお休みの時に利用者様が「Fさんはいつもよくやってくれている」と他のヘルパーに話していたことを聞き、やりがいを感じる事ができ、モチベーションアップに繋がっています。
介護は人との関わり、協力が必要だと思います。成果は目に見えるものだけでなく、見えにくいものもあります。
ちょっとした一言で笑顔になれたり、安心することができます。
利用者様・ご家族様に頼ってもらえるようなヘルパーを目指して頑張ります。
家族のかたち
利用者Aさんは、90代。
加齢により、食事量が随分減ってきました。
同居している娘さんは、食べやすいものや好きなもの、栄養剤を取り入れたりと、いろいろ工夫していますが、なかなか食事は進みません。
私が訪問したのはお彼岸入りの日。娘さん兄妹も集まり賑やかな雰囲気。
Aさんも、いつもよりしっかり目を開けてにこやかな表情です。
ちょうど、お彼岸団子をみんなで食べるところでした。
Aさんに小さく切ったお団子を少しずつ口に入れると、一生懸命にもぐもぐと口を動かします。お団子を2つ食べ終わると「うまかったー、ありがとう!!」と久しぶりに張りのある声。みんなに笑顔があふれ、私も幸せな気持ちになりました。
Aさんご家族は、日頃から季節ごとの節目の行事を大切にしておられます。そんな家族と過ごす時間がAさんの生きる力を支えているのだと改めて実感しました。
Aさんが大切にしてきたものが受け継がれていく。
当たり前の家族との日常はかけがえのないものです。
私たちヘルパーは、たくさんの利用者さんと出会い、それぞれの家族のかたちを知ります。
その貴重な体験に幸せを感じ、私自身の力や学びになっています。
ヘルパー Y.M
ヘルパー1年目
私は、通所リハビリおあしすで介護職として働かせていただいていますが、介護の仕事をもっと知る為に、初任者研修を受け、訪問入浴、訪問介護の仕事に関わり1年近くになります。
施設内での仕事とは異なり、利用者さんの自宅での様子を知ることやご家族とコミュニケーションをとることが出来ます。
訪問介護(ヘルパー)は、利用者様宅へ1人で訪問し、介護計画に沿って援助をします。
1人暮らしの利用者様と一緒にご飯を作ったり、掃除・洗濯なども会話をしながら行います。笑顔になられた時は、楽しい時間になったかなと安心します。時には、季節に合わせた会話をしたり、思い出話しをきかせてもらったりもします。
久しぶりに伺って、私の名前を呼んで頂けた時は本当に嬉しいです。
また、人生の先輩として大切なことを教わり、とても勉強にもなります。「ありがとう。また来てね。」の温かい言葉に救われます。
私は、ケアシスで訪問介護の仕事をする前に施設で働いていました。
施設で色々なケアをしていく中で、少しずつ在宅介護にも興味を持ました。訪問介護をはじめて約1年が経ち、施設との大きな違いは利用者様だけでなくご家族とも関りがあることだと感じています。
今までに大切にされていた事、仕事の話、楽しかったこと、辛かった事、失敗談など、いろいろな事を伺うことで利用者さんとの会話もはずみ、お互いに笑顔になれます。
そんなほのぼのとした時間に携われていることが嬉しいです。
訪問介護の中には、ターミナルケアの介護もあります。ターミナルケアとは、治療困難と言われている健康状態の方への支援です。少しの期間しか携われない場合もあります。あとから「ありがとう」と言って喜ばれていたことを伺って、とても嬉しく思う事もあります。
「家で大好きな家族と最期まで一緒に過ごしたい」と多くの方は願っていると思います。
少しでもそんな思いのお手伝いができたら良いなと思います。
本物との出逢い
日々、利用者さんのお宅を訪問し、ご一緒に日常生活のお手伝いをしていると、様々なお話を伺います。
身体が思うように動かなくなった経緯や、戦争や災害、子育て、職業、スポーツなど、内容は幅広く、利用者さんそれぞれが体験されたお話しです。
小説を読むよりもリアルで、お話しの軸にダイナミズム(力強さ)を感じ、つい手を休めて聞き入ってしまう瞬間があります。
そんなときに、いつも須永博士さんのある詩が浮かぶのです。
- 「もう駄目だ」 旅の詩人 須永博士(すながひろし)
- “もうだめだ”
- そこから人生がはじまるのです
- そこから本当の自分をだしきってゆくのです
- そこから人間這いあがってゆくのです
- “もう駄目だ”
- そこからもっともっとすごい強い自分をつくってゆくのです
いろんなことを乗り越えられて、今を一生懸命生きていらっしゃる。
まだまだ、足元にも及ばないなぁ、強くなりたいなぁと思うのです。
ヘルパーは本物との出逢いに溢れています。
浅井
2020年11月
利用者さんからいただいた勇気
訪問先のAさんは、リハビリテーションの一環でバイオリンの練習をしています。
ある訪問日、Aさんがバイオリンの演奏を披露してくれました。Aさんのバイオリンを聴きながら、私にはある思いが湧きあがりました。
- それは「ギターが弾けるようになりたい。」
- という想いでした。
今から10年ほど前、ギターの演奏に憧れを抱き練習を始めたものの、上手く音が出せず挫折してしまいました。
以来、ギターは何度の片隅に・・・
でも今回のことを機に、日々1つ1つの音が出せるよう練習中です。
Aさんの演奏する姿や音を感じた事で、もう一度ギターに挑戦する勇気とチカラをいただきました。
ガマンのとき
今年に入り新型コロナウイルスのニュースが毎日のように流れています。
2月下旬には政府よりイベントの自粛、学校の休校の要請がありました。
私たちヘルパーも日頃、障害者の方のサービスで移動支援を行っておりましたが利用者様及びスタッフの健康を考え自粛するすることにさせて頂いています。
ご利用されている方の中には外に出ることで、「自信がついた」と話される
利用者様もみえたりして、とても残念そうにしてみえましたが、ガマンの日々です!皆で乗り切りましょう!
1日でも早くコロナウイルスが収束し晴々とした空の下を歩ける日が来ることを私たちヘルパーは願っています。
その人らしさ
今日の訪問は、その人らしさをを感じる訪問でした。
Aさんは軽度の認知症を患っています。普段は身体を動かす事も少なく、家族が用意してくれた昼食や水分も促さないと食べることが出来ないので訪問しています。
Aさんは若いころ日本舞踊の指導者をされてみえました。その頃の扇子が居室に飾ってあります。
そこで、踊りや、扇子の事を聞いてみようと話しかけてみました。
すると、目をキラキラさせて「扇子を使う踊りの所作を少し教えましょうか?」と先ほどまでの雰囲気とは違い、凛とした指導者としての表情になりました。
「これが基本の動きですよ」とAさんはクルリと美しく扇子回して見せてくれました。
「何度もやってみてごらん」なかなか上手に回すことが出来ない私に「はじめはこんなものよ」
「大丈夫、もう一度やってごらん」と優しく声をかけてくれました。
何気ない会話が、昔好きだった事や元気なころの日常を思い出し、その人らしさを感じ、いつもよりも会話が弾み、とてもうれしく感じました。
幸せなひととき
熱中症にご用心
長い梅雨が明け、猛暑日が続いています。屋内外に関わらず、熱中症や食中毒に注意が必要な時期になりました。私たちヘルパーの訪問先には一人暮らしの方や老夫婦で暮らしてみえる方もいます。ヘルパー訪問時は、体調の変化はないか?室温は適正か?水分はしっかりとれているか?食品が出しっぱなしになっていないか?など利用者さんや利用者さん家族も安心して健康で暮らせるよう声掛けさせて頂いています。
「何度も同じことを言わなくても…。」と思うかもしれませんが、めまいや立ちくらみ、頭痛や吐き気など熱中症の症状かなと思うことがあった時こそ、ヘルパーの言葉を思い出してヘルパーがいない時でも対策や予防できるよう“習慣”としてほしいと願っています。
まだまだ続く暑い夏、元気に乗り切ってもらいたいと思います。
咲け!大輪の花!!
平成30年11月、通所リハビリ「おあしす」に月下美人の花が開花したことをお伝えしました。現在は花もなく茎のみとなっています。
先日、男性理学療法士が水やりを行っている場面に遭遇!!しました。
「この花はお祝いに頂いたものです。時々水やりしないと可哀想だから…」と。
きっと来年も、皆さんがリハビリを頑張っている姿や声を栄養にして、ほのかに甘い匂いと共に大輪の花が開花するでしょう。気づき・思いやりのあるスタッフに感謝です。
ご夫婦のすがた
訪問しているIさん(90歳)宅で・・・
ヘルパーが訪問するとIさんは車椅子に座って温かい日が差すリビングで待ってみえます。
援助の為、リビングからベッドのある部屋へ行く際に、和室を通るのですが、そこにご主人のお仏壇があり、右上には神棚が・・・
毎朝、娘さんが、ろうそくに火を灯し供養してみえます。
ヘルパーが車椅子を押していくと、Iさんは 必ず御主人のお仏壇に向かって、手を合わせ
- 「お父さん、今日もよろしくお願いします。」
- 「神様、お願いします。」と言われ、
ヘルパーもIさんと一緒に声を掛けさせて頂きながらベッドの方へ向かいます。
生前のご主人との仲の良さを窺わせる場面で、そんな夫婦になりたいなぁと思いました。
移動支援で甲斐を育てる
私たちは、障害者のサービスで移動支援も行っています。Yさんもそのご利用者様の一人です。
Yさんはリハビリにも励み、以前は寝たきりだったが、今では、車椅子での外出、杖での歩行、杖無しでも少しづつ歩ける様になる程の努力家です。
そこで、私たちが少しお手伝いする事で、行動範囲も広がり、役場での手続き、美容院、買い物、近隣の方々や、同僚との交流、高齢者交流センターに行き安全な場所での歩行練習や会話を楽しんでいます。
家族との外出にも自信が付き、奥様と近くの野山に季節ごとの木々、あけび、梅もどき、ハゼ、桜、藤などを観に出掛けるようにもなりました。
Yさんは、何がしたいからここに行きたいと行先と目的を伝えてくれるので、私たちは安全に目的を達成出来るように援助します。そのお陰で、車椅子で行ける場所や障害者用のトイレがある場所、安全な道、公共交通機関の利用方法など車椅子で安全に外出する事の出来る情報を得ることができます。
ケアシス訪問介護では、他にも、移動支援のサービスを利用して、目的を持った外出をする事で「生活の楽しみや、病気発症前にしていたことが再開出来たり、出来る事が増え自信に繋げる事ができる」と嬉しい声を聞くことが出来ます。嬉しい声を聞くことで、私たちも益々この仕事のプロとして頑張ろうと思います。
訪問先での出来事
通所リハビリ「おあしす」に通われている利用者さんから、2階リハビリ室に月下美人の蕾が3つあることを伺いました。
お花の好きな利用者さんは「他の利用者さんといつ咲くのか楽しみにしているの!」と
話されていました。
しかし、「月下美人は一夜限りの花で朝にはしぼんでしまうの、見ることが出来ないわ」と残念そうに言われました。
ついに10/11夜、ほのかに甘い匂いと共に大輪の花が開花しました!
皆さんがリハビリを頑張っている姿や声を栄養にして、見事に咲くことができました。
花が利用者さんを応援しているようにもみえました。また、毎日管理してくれているスタッフさんに感謝です。
訪問介護のある日の出来事
突然の別れ
先日、10年以上訪問させていただいていた独居の利用者さんが亡くなりました。
毎朝、外へ出て雨戸を開け、新聞を郵便受けまで取りに行く。数枚の洗濯物を干し、お昼になったら宅配弁当を食べながらテレビを見る。そんな頃ヘルパーは訪問し、晩御飯の相談をします。そろりそろりではありますが、トイレや台所には一人で行って、二日に一回はお風呂に入る。ゆっーくりと毎日毎日を過ごしておられました。
旅立つ前の日には、訪問診察を受け、いつもと変わりない事をヘルパーと共に喜び、その晩には大好きなとうがん汁を食べました。「いつお迎えがきてもエエ。」「コロッといきたいなぁ。」などと話されていましたが、小さな喜びが重なった次の日、本当に突然旅立っていかれました。
私達の仕事は時にこういった別れを経験します。その度に何かの縁で訪問することになったヘルパーですが、ただ訪問介護の仕事をこなすだけでなく、訪問中に一つでも多くの喜びや笑いや楽しみを利用者さんと共有したいと思うようになりました。人生の終盤にさしかかる利用者さんにとって”幸せな人生だったな“と思えるそんな瞬間を一つでも多く共有できればいいなと思うようになりました。
先日の利用者さん、いつものように雨戸を開けて、新聞も室内にあり、とうがん汁の空の器が置いたままになっていました。もうすぐ来るヘルパーに「昨日のとうがん汁、うまかったよ~。」とほめてくれようとしていたのかな・・・そんな気がしました。
介護するなら楽しんで
想いを受け止めて
寝たきりのIさんと奥さんは、ヘルパーが訪問すると“とびっきりの笑顔”で迎えてくれます。スタッフも負けない笑顔で「こんにちは!さぁ、今日もサッパリしましょう」と、温かいタオルで身体を拭く。
いつも痒みの訴えがある場所は言われなくても「ここが痒い所ですね、少し力を入れて拭きますよ」拭き始めると、
- Iさん;
- 「そこそこそこ!あ~気持ちがええな~。痒い所に手が届くってこの事だなぁ~。あ〜サッパリする。」
- Iさんの奥さん;ベッドサイドで一緒に手伝ってくれる奥さんも
- 「I君の気持よさそうな顔!じゃ、私も反対側を気持ちよくしてあげるね!」と、力一杯ご主人の肩甲骨や脇を拭く。
- Iさん;「あ~気持ちがええなぁ~」の連発!
その後、背中や腰回りも同じように少し力をいれ“気持ちよくなれ~元気になれ~”と思いながら援助すると、Iさん「元気になってどこにでも行けそうな気がするなぁ~」と言ってくれます。
私たちスタッフは、こんな感じで、いつも奥さんと楽しく援助を行っています。
奥さんも「どうせ介護するなら楽しんでやらないとね!」と前向きです。
病院へ通院する以外に外出することがここ数年なかったIさんは、今年の医療法人マックス旅行企画へ参加することが出来ました。目的地は静岡県『掛川花鳥園』と、少し遠い道のりで体調変化に気遣いながらですが、奥さんとの外出・外食を楽しむ事ができました。
今後は、移動支援の申請も済ませ、近所の知人宅や買い物、元気な時の行きつけの店に行ってみたいと、奥さんと満面の笑みで「楽しみだねぇ~体調壊さない様に頑張らないとね」と話をしてみえました。
目標や先の楽しみがあることがとても大切な事だと実感することが多くあります。その為にも、私たちは、ご本人・家族の思いをしっかり受け止めて役に立つ情報などを提供できる介護士のプロになれるよう、向学心を持って取り組んでいきたいと思います。
ある日の出来事
若さの秘訣
いつも玄関を開けると「いらっしゃい!」と満面の笑顔で出迎えてくださるOさん。 お誕生日に向けて顔写真を撮らせて頂きました。
先日誕生日カードをお渡しすると、Oさん「まあーこんな素敵な笑顔を撮ってくれたのね!」と、またまた満面の笑顔で喜んでくださりました。
- 私「お誕生日で幾つになったんですか?」
- Oさん「58になったよ!いつまでも若い気持ちでいなきゃいかんね」
- 私「Oさんはいつもおしゃれな服を着てみえるね」
- Oさん「おしゃれすることは好きよ、デイサービスに出掛ける時はどれにしようか考えるの」
- 「昔買ったものばかりだけど似合っているかねえ」
お部屋の壁いっぱいに上着が掛けてあります。今日はどの服にしようか、どの組み合わせが良いか、あれこれ考えるのは脳の活性化にも繋がります。Oさんの若さの秘訣ですね!
帰る時間になると笑顔で手を振って送り出してくれる。Oさんの笑顔に癒されます。
こんな風に年をとれたらいいなあー。
いつも訪問しているお宅で・・・
ある日突然!
5年前亡くなられたご主人の思い出に包まれて過ごしていらっしゃいます
いつも、訪問しているお宅で…。
5年前に亡くなられたご主人の形見との事でした。
「趣味で、よく一人で撮りに行っていたんだよ。」と言いながら
ご主人の事を思い出されていました。
でも最近、物忘れが出てきて…。大好きな、ご主人だけは忘れないようにと、今はご主人の趣味に囲まれての生活を過ごしていらっしゃいました。
ふと、寂しくなった時にそれを眺める・・・そんな幸せの形もあるんですねぇ〜。
わたしも何か始めようかな…。
何より先生と会えることが特効薬!?
Mさんの心の特効薬
訪問診療利用されているMさん。先生に会える日は何やらいつもと違います・・・
ご利用者のMさんはお一人暮らし。旦那様はもう23年前にお亡くなりになりました。 「早くお父さん迎えに来ないかなぁ。」
と言われますが、
「出来る事はなるべく自分でやらにゃあいかんで。」
と体調を気にかけながら、元気に暮らしておられます。
「ここへ32才の時に来てから60年、先生に診てもらっとる。(先々代の先生から!!)」
「元気で居られるのは先生のおかげ・・・」
と以前に先生と撮って飾ってある写真に手を合わせています。
そんな時にはヘルパーの私も一緒に写真に向かって拝んでいます。
2週間に1度の訪問診察で先生が来る日は、ブラウスに着替えられ、身なりを整えて心待ちにしておられます。先生に血圧や体温を測定してもらっている間、心がドキドキしているみたいで、少しうつむき加減に恥ずかしそうにしています。そんな姿は“恋する乙女”にみえます。このドキドキ感が、このときめきがMさんが元気の源なのかなっ!?と私には感じられます。
今日もMさんと一緒に先生の写真に向かって“いつまでも、元気でにこやかに暮らしていけますように・・・”と拝んでいます。
笑いヨガ ボランティア
ケアシス ボランティアグループ としてサロンでの活動をご紹介です。
笑いヨガとは、インド発祥のユニークな健康法で、笑いとヨガの呼吸法を組み合わせたモノです。その効果は、ストレスホルモンの分泌を抑えて身体をストレスから守る、ナチュラルキラー細胞を増やし活性化することで免疫力高める、などなど他にも多数あります。
「笑う門には福来たる」
① サロンでの活動では、まずは笑いヨガのお約束の説明。
ア)4歳の子供になって下さい。
イ)右脳活性化させたいので、会話は左脳を働かせてしまうため禁止。
ウ)無理せず、動ける範囲で身体を動かして、相手の目を見て「わっはっは」と大笑いして下さい。
② 笑いヨガ実践。
あいさつ笑い、笑いクリーム、梅干し笑い、ミックスジュース笑い、静電気笑い、携帯笑い、掃除機笑い、等々、大声でみなさん一緒に笑いました。
約1時間弱ですが、ノリの良い竜宮サロンのみなさんと大笑いしました。
薬は副作用 笑いは福作用
みなさんも大いに笑いましょう!
訪問介護のある日
とっても喜んでもらえて、私もとてもうれしかった1日でした。
寄り添う介護を目指します。
< Sさん独居92歳の女性宅 > 今日は、週に2回ある買い物の日
ヘルパー「今日は何を買ってこようか?何が食べたい?」
Sさん 「うまい物が、たくさん食べたい!」
ヘルパー「うまい物って何?」
Sさん 「うまいものだが」
いつもこの会話の後に買い物に出掛ける、事務所で「Sさんがうまい物が食べたいっていうんだけど・・・。Sさんのうまい物ってなんでしょう?」訪問するヘルパーでそれぞれリサーチしてみる、
「鰻が好きだよ」「さび抜きのネギトロ巻」「カニの太巻き」「握りずし」「冬瓜の煮物」「おじや」「うどん」
「Sさん、何がすき?」「Sさん昔、何をよくたべた?」「ご主人は何が好きだった」などなど、「うまいもの」を聞き出す作戦に!
Sさん「久しぶりに、とろろ汁が食べたいな~、
昔よくお父さんと一緒に作って食べた」
ヘルパー「すり鉢とすりこ木あるの?」
Sさん「よっこいしょと立ち上がり、流しの下からでてきました」
随分古く汚れた物だった、熱湯で洗ったら綺麗になりました。
ヘルパー「じゃあ、長芋買って来るから一緒に作ろうね!」
Sさんがすり鉢を股の間で持って、ヘルパーが♪ゴリゴリゴリゴリ♪生卵を入れて♪ゴリゴリ♪
だし汁を少しづつ入れて♪ゴリゴリ♪ふわふわのとろろ汁の出来上がり☆
Sさん「人差し指でペロリッ!」「うまいな~」「いっぺん食べたかった」「うまいな~」「今からご飯にかけて食べたえ~かな」「うまいな~」
うまい物1つ発見!『とろろ汁』